おむかえ(終末期)について[フランスの老人ホーム]

フランスの文化

この介護のお仕事をしてると、ターミナルケア~臨終、息をひきとられるお姿に多かれ少なかれ出会うことと思います。

フランスの施設での…ターミナルケア~臨終について触れてみたいと思います。

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嚥下障害から食事停止…そしてターミナルケア。

嚥下の機能が低下してきて、普通食からきざみ…ミキサー食、水分はトロミ付きになりそれらにも、むせられ誤嚥性肺炎の危険も見えてきた時。日本では胃ろう注入の選択肢があると思われます。その昔々は、結構普通の流れのように胃ろう設置行われていた記憶が日本ではあります。

フランスでは?経口摂取までの流れは日本と同じように、ピュレ食に水分トロミ付を摂取されます。が、その後もムセが見られてくると、言語療法士(Orthophoniste)の飲食を続けられるか判断を仰ぐこととなります。(日本やと言語聴覚士が近いかな)
難しいとなると、家族さんへ看護師長さんから説明があり、ターミナルケアに入っていきます。

日本との違い・・・数年フランスの老人ホームで働いてきて、老いによる嚥下障害から胃ろう設置された方に出会ったことがないこと。そして…胃ろうされてる方にであったのは1人だけで、その方は50代後半と若く何か病気により摂取できなくなった様子でした。(また胃ろうの管理はすべて看護師さんです)

フランスでは胃ろうの選択肢もないだろうと思われます。

では、経口摂取が出来なくなった方は…

毎日、水分の点滴を行います。また、看護師さんと相談しつつ小さじスプーンに1・2口、ヨーグルトやコンポートなどを口にふくみ?摂ってもらったり。本人の体調により、褥瘡予防も兼ねて数時間離床して歩くソファーみたいな(笑)♪リクライニング車椅子で過ごしてもらいます。ご本人が好きな音楽をかけたり、気候がよかったらお外へ散歩や窓越しにぽかぽか日光浴も♪

引用:Phamaprov

病気の末期症状などで痛みを伴うならば、モルヒネも医師の判断により投与も。あと、オステオの先生による呼吸しやすくなるマッサージなど。フランスで緩和ケアをとても大切にしていると感じます…なるべく穏やかな最後を迎えられるように。

そして数日~週の間、静かな旅立ちをむかえられます。

ご臨終後は

ご臨終が夜間・早朝の看護師・医師がいない時間帯であっても、自然な形(ベット上で眠られてるなど事故性がない場合)での発見な場合、救命措置や病院搬送は行いません。(看護師長への連絡は行います)

そして介護士はご臨終確認後、日本で言うエンゼルケアを行います。

基本は全身清拭を行いお顔や身体を整えて、綺麗めの普段のお洋服や事前に家族さんが用意されてたお洋服に着替えます。(基本以外の方法を希望される方も勿論、家族さんの意向や宗教により)

その後、家族さんがこられたりし亡くなられた身体は配送の方を頼み、家族の意向や宗教により教会でお葬儀される方、そのままお墓へ埋葬される方色々です。(フランスは土葬がほぼです)

おむかえの言葉

食事も摂れなくなり眠る時間の方が長くなってきた時。

その入所者さんへ、日本やとその時の安らぎをこめた言葉で…

「お迎えきてくれはったらいいね…」とお声かけたりしますよね。

それは、その方の伴侶やご両親だったり…すでに亡くなられた大切な方の

お迎えを待ち、あの世へ旅立つ。意の言葉。

では、こちらフランスでは…

「出発するんよ○○の元へ。待ってはるからね」

(○○は先にあの世で待つ伴侶やご両親、その方の大切な方)

とお声かけしたりします。

自らの意思であの世へ旅立つ。

なにか最後の伝える言葉ひとつも、その国の文化の違いを感じるのです。

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