フランスの老人ホーム(さわり部分)フランス介護士の一日[フランスの老人ホーム]

2019年07月20日

おむかえ(終末期)について[フランスの老人ホーム]

この介護のお仕事をしてると、ターミナルケア~臨終、
息をひきとられたお姿に多かれ少なかれ出会うことと思います。
介護職されている方々のブログを拝見させてもらっている中で

「看取り介護」
という言葉を目にします。

実際の日本の現場にいないので分からず、どんなことなのか気になっています。
数十年前に日本で働いていた頃にはなかったなぁ。
その当時は入所者さんが施設で息を引き取られた際、
いかなる場合でも救命処置(心臓マッサージ・人工呼吸)し
救急車を呼び病院へ搬送が義務でした。
例えば夜間寝ているうちに息を引き取られた際も、
処置を施し病院へ搬送でした。

では、こちらフランスの施設にてターミナルケア~臨終について触れてみたいと思います。


嚥下障害から食事停止…そしてターミナルケア。

嚥下の機能が低下してきて、
普通食からきざみ…ミキサー食、水分はトロミ付きになり
それらにも、むせられ誤嚥性肺炎の危険も見えてきた時。
日本では胃ろう注入の選択肢があると思われます。
その昔々は、結構普通の流れのように胃ろう設置行われていた記憶があります。

フランスでは?
経口摂取までの流れは日本と同じように、ピュレ食に水分トロミ付を摂取されます。
が、その後もムセが見られてくると、
言語療法士(Orthophoniste)の判断を仰ぐこととなります。
(日本やと
言語聴覚士が近いかな)
ここで家族さんへ看護師長さんから説明があり、ターミナルケアに入っていきます。

日本とフランスの違いにびっくりしている事。
それは・・・数年フランスの老人ホームで働いてきて、
老いによる嚥下障害から胃ろう設置された方に出会ったことはないです。
といいますか…胃ろうされてる方にであったのは1人だけで、
その方は50代後半と若く何か病気により摂取できなくなった様子でした。
(胃ろうの管理はすべて看護師さんです)

では、経口摂取が出来なくなった方は… 毎日、水分の点滴を行います。
また、看護師さんと相談しつつ小さじスプーンに1・2口、
ヨーグルトやコンポートを様子見ながら摂ってもらったり。
本人の体調により、
褥瘡予防も兼ねて数時間離床してリクライニング車椅子↓で過ごしてもらいます。
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ご本人が好きな音楽をかけたり、気候がよかったらお外へ散歩や窓越しにぽかぽか日光浴も♪ 
病気の末期症状などで痛みを伴うならば、モルヒネも医師の判断により投与も。
そして数日~週の間に穏やかにおむかえを迎えることになります。

ご臨終後は

ご臨終が夜間・早朝の看護師がいない時間帯であっても、
自然な形(ベット上で眠られてるなど事故性がない場合)での発見な場合、
救命措置や病院搬送は行いません。(看護師長への連絡は行います)

わたしたち介護士は、日本で言うエンゼルケアかな?
基本は全身清拭を行いお顔や身体を整えて、
綺麗めの普段のお洋服事前に家族さんが用意されてたお洋服を着てもらいます。
(家族さんの意向や宗教により、基本とちがう方法をとられる方もいます)
その後、家族さんがこられたりし亡くなられた身体は、
教会でお葬儀される方、そのままお墓へ埋葬される方いろいろです。
(フランスは土葬が多いです)


おむかえの言葉

例えば、食事も摂れなくなり眠る時間の方が長くなってきた時。。
その入所者さんへ、日本やとその時の安らぎをこめた言葉で…
「早くお迎えきてくれはったらいいね…」

とお声かけたりしますよね。
それは、その方の伴侶やご両親だったり…
すでに亡くなられた大切な方が お迎えを待ち、あの世へ旅立つ意の言葉。

では、こちらフランスでは…
「早く出発するんよ○○の元へ。待ってはるからね」
(○○は先にあの世で待つ伴侶やご両親、その方の大切な方) とお声かけしたりします。


自らの意思であの世へ旅立つ

なにか最後の伝える言葉ひとつも、その国の文化の違いを感じるのです。  



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